疲労骨折は
成長期のスポーツ障害の代表的な疾患です。
下腿部には、脛骨(内側)と腓骨(外側)という2本の骨があり、疲労骨折の中でも発生頻度の高い部位です。
「疾走型」「跳躍型」とタイプによって分類され、疲労骨折を起こす部位に特徴があり、スポーツ復帰に長期を要する場合があります。
スポーツなどで
繰り返しのストレスが骨に加わって起こります。
ランニングやジャンプなどを繰り返す、
陸上競技・バスケットボ−ル・バレーボール・テニス・ラグビーなどでよく発生します。
下肢のアライメント(回内足、扁平足、O・X脚など)、フォーム、筋力、柔軟性、練習環境、また女性では過度のトレーニングによる月経周期の異常など、いろいろな要因が関与します。
腫張(はれ)、走る・ジャンプするといった運動時の痛み、ひどくなると歩行時にも痛みが起きるようになります。
X線・CT・MRI・シンチグラフィー検査などがありますが、どの患者さんにもこれらの検査すべてが必要なわけではありません。当院では、必要に応じてほかの医療機関とも連携しながら検査を行っています。
また、X線検査では初期は異常を明確に写すことができないことも多くあり、問診・症状・臨床所見などが重要です。
当院では、上記のようなことを踏まえた上で、問診・症状・臨床所見などを重視し、さらに局部をクローズアップして観察できる
超音波エコーを加えて行っています。
ほとんどは保存治療(手術治療以外)が行われ、手術治療はまれです。
当院では、患部の安静(スポーツ禁止)が必要であるため、無理なストレッチングや運動は極力避けていただくようにし、具体的な日常の使い方も指導しています。その上で、
患部の固定・骨癒合の促進・筋肉の緊張緩和・痛みの軽減などを目的に、
テーピング、松葉杖による免荷、アイシング(冷却)、低周波治療、温熱療法、マッサージなどを行っています。
次に骨癒合や症状の状況に応じて、ストレッチング、筋力増強訓練などを加えて行っています。