足首の内側のくるぶしの前下方に、足舟状骨という骨の膨らみを触れることができます。
足舟状骨には、外脛骨という過剰骨(種子骨)が付着していることがあります。
外脛骨が存在していても痛みがないものもあり
(無痛性外脛骨)、何らかのきっかけで痛みをおこすものを
「有痛性外脛骨」と呼び、
小学生〜高校生くらいの女子に多く発生します(男子のも起こります)。
また、足舟状骨には「後脛骨筋」という筋肉が付着していて、大きな力が働く場所です。
外脛骨は、足舟状骨との関係によって大きく3つに分類することができます。
1)外脛骨と足舟状骨が 「分離しているもの」
2)外脛骨と足舟状骨が軟骨で 「結合しているもの」
3)外脛骨と足舟状骨が 「骨で結合しているもの」
足を捻る・打撲・過度の運動などで、外脛骨と足舟状骨の結合部の軟骨・骨などが、
後脛骨筋の牽引力によって、炎症・亀裂・骨折などを発生するものが多いと思われます。
下肢のアライメント(X脚、回内足、扁平足など)の異常、靴の圧迫など、いろいろな要素の関与も考えられます。
足の内側の痛み、腫張(はれ)、外見上も骨が隆起する、発赤、歩行や運動時の痛みなど。
保存治療(手術以外)がほとんどで、手術治療はまれです。
当院では、運動を制限・休止することが原則ですが、さまざまなことからスポーツ活動などを継続しなければならない人もあり、個人の特性に合わせて治療の方針を立てて行っています。その上で、
軟骨・骨損傷の癒合促進・筋肉の緊張緩和・痛みの軽減・血流の改善などを目的に
装具療法(足底板)、テーピング、ギプス固定、松葉杖による免荷、低周波治療、アイシング(冷却)、温熱療法、運動療法、ストレッチング、マッサージ、はり灸治療などを行っています。