足首の
くるぶし(足関節果部)付近の骨折は、小児から大人まで幅広い年代に起こります。骨折していても歩行可能な場合も多く、注意が必要です。
段差や階段で踏みちがえる、転倒などで
足を捻った際に発生することが多いです。
足首の腫張(はれ)、血腫(内出血)、足がグラグラする、歩行痛などがあります。
骨折が疑われる場合はX線検査が行われます。しかし、骨に転位のないもの(ズレのないもの、ヒビ)、小さな裂離骨折、小児の
骨端線(成長軟骨)損傷などは、骨折がX線検査では明確に分からないことがあります。
したがって、X線所見で骨折が明確でない場合でも、
問診・症状・臨床所見などが重要で、骨折が疑われる場合は骨折に準じた同じような処置が必要になります。
当院では、上記のようなことを踏まえた上で、問診・症状・臨床所見などを重視し、さらに局部をクローズアップして観察できる
超音波エコーで経過を観察しながら治療を進めています。
手術治療と保存治療(手術以外)があります。
手術治療は、転位(骨のずれ)を整復(骨のずれを直す)出来ない場合や、整復した状態がある程度の範囲で維持できない場合に行われます。
保存治療は転位がない場合や、転位を徒手整復し、整復した状態がある程度の範囲で維持できる場合に行われます。
当院では、整復が必要な骨折は
整復(骨のずれを直す) を行い、
骨折の骨癒合の促進・痛みの軽減などを目的に、
ギプス・装具固定、低周波治療、松葉杖による免荷、アイシング(冷却)、温熱療法などを行っています。
次に、症状や骨癒合の状況に応じて
ストレッチング、マッサージ、筋力増強訓練、関節可動域訓練などを行っています。